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お役立ちコラム
2022年1月1日
介護事務は未経験でもトライできる!安定とやりがいある職を目指そう
介護事務は雇用も安定している専門職として、最近注目されています。未経験者でもしっかり勉強すれば正社員として勤められる仕事です。日本社会の少子高齢化が進めば進むほど、需要がさらに高まる職種ともいえるでしょう。
今回の記事では介護事務の内容や資格、給料事情ややりがいなどについて解説します。
目次
介護事務とは?
介護事務とは介護関連の施設や事業所などで、主に介護報酬請求業務を扱う専門的な事務職です。そのほかにもケアマネジャーのサポートや利用者の窓口業務を行うなど、業務範囲が広いのも特徴といえるでしょう。
介護事務は、介護施設や事業所の円滑な運営を支える重要な存在です。きちんと勉強をすれば、介護の現場が未経験でも採用されます。ほとんどがデスクワークなので、現役の介護職の方が体力的な負担を減らしつつキャリアアップしたい場合にも適した仕事だといえます。
介護事務の役割
介護事務は介護施設や事業所の経営面を支える重要な仕事です。2000年に介護保険制度がスタートして以来、介護サービスの利用者数は当初の3倍以上になっています。
提供されるサービスも多様化しており、介護保険や利用料の算定に精通した事務系スタッフが重要な役割を担うようになってきました。今後ますます成長が見込まれる介護業界で、介護事務職には活躍の舞台が大きく広がっています。
介護事務6つの仕事内容
介護事務の具体的な仕事内容としては、主に以下の6つがあります。
- 1.電話や来客の応対
- 2.スタッフのシフト管理
- 3.介護施設の整備
- 4.レセプトの作成
- 5.請求書の作成
- 6.ケアマネジャーの補佐
それぞれの仕事内容を見ていきましょう。
1.電話や来客の応対
施設や事業所にかかってくる電話に関しては、一般的に介護事務が対応します。電話をかけてくるのは、一般の人から医療関係者までさまざまです。
用件を聞いて自分の業務の範囲で対応できるものは自分で対応し、範囲を超えるものはしかるべき担当者に取り次ぐのが基本です。
2.スタッフのシフト管理
介護関係の現場が常に円滑に運営されるためには、スタッフのシフト管理が重要です。介護事務はそのシフト管理を行います。
また給与を計算したり、新しく雇用されたスタッフに対して労働条件通知書を作成したりするのも介護事務の仕事です。労務に関するさまざまな事務作業を担当する立場といえるでしょう。
3.介護施設の整備
施設や事業所で使用する備品購入も担当し、設備などが破損した場合は修理業者への依頼を行います。介護用設備で何らかのトラブルが発生した際には、現場のスタッフとともに予算を勘案しながら対策を講じるのも介護事務の役目です。
4.レセプトの作成
介護サービス事業者は自治体に対して介護給付費明細書を作成し、月毎に前月に提供した分の介護報酬を請求するのがルールです。この介護給付費明細書が「レセプト」です。
レセプトの作成は介護事務の仕事の中でも重要であり、期限内に正確に作成しなくてはなりません。この介護報酬は、施設や事業所にとって利用料とともに大事な収入源となります。
介護事務はレセプトを含む介護保険に関する適切な知識を持ち、金額を正確に計算しなければなりません。
5.請求書の作成
介護サービスの請求書作成も、介護事務の仕事の一つです。介護保険サービスの利用料は介護保険負担割合証に準じ、利用者に1割~3割を請求することになります。こちらもレセプトと同様、期限を守り正確に作成しなくてはなりません。
6.ケアマネジャーの補佐
事業所によっては、介護事務の介護保険に関する知識を活かしてケアマネジャーのサポート業務を行うところもあります。サポート内容はさまざまですが、施設や事業所の実情に合わせた柔軟な対応が必要です。
介護事務の仕事に必要な知識とスキル
介護事務の仕事に必要な知識とスキルは、主に以下の3つです。
- 1.介護保険やレセプトに関する知識
- 2.コミュニケーションスキル
- 3.PCスキル
未経験から勉強して介護事務になる場合、これらの知識やスキルをきちんと身につけておくと、採用されるために役立つでしょう。
1.介護保険やレセプトに関する知識
介護事務において、レセプト作成は最重要業務です。決して難解なものではなく、系統立てて学べば理解できるものであり、自分への投資になるでしょう。
また、介護保険制度には法改正があります。何年かに一度は大幅改正もあるため、常に情報を収集しておくことも必要です。
2.コミュニケーションスキル
介護事務の仕事の一部である電話応対や来客の応対などは、サービス業の要素があります。利用者によっては受付を担当する事務の人が優しく、明るい対応をするだけで癒されることもあるので、相手に合わせたコミュニケーションが大切です。
3.PCスキル
レセプトや請求書の作成、会計書類の作成などの業務には、PC作業が欠かせません。ワードやエクセルなどのオフィスソフトの操作スキルは最低限必要です。それに加えてMOS(Microsoft Office Specialist)などの資格を取得していれば、採用に有利となるでしょう。
介護事務の仕事と資格
資格は介護事務の仕事に就くにあたって、決して必須のものではありません。しかし、持っていると採用されるためには有利になる資格が存在することも事実です。
ここでは介護事務と資格の関係性について、改めて解説します。その上で取得していると有利になる資格の中から、代表的なものを5つ紹介します。
資格は必須ではないがあると有利
介護事務職は必ず資格が必要な職業ではありません。しかし資格を取るために勉強をすればそのまま実践で使える重要な介護事務の知識が身につくでしょう。
そして試験に合格すれば、知識が身についている客観的な証明にもなります。会社によっては有資格者には資格手当がつく場合もあるため、資格取得のアクションを起こすことはさまざまな面で有利になるでしょう。
持っていると有利な介護事務の資格5つ
介護事務や介護保険に関する資格は、非常にたくさん存在します。その中で、持っていると有利な介護事務の資格を挙げるとすれば、主に以下の5つです。
- 1.介護事務認定実務者
- 2.ケアクラーク
- 3.介護事務管理士
- 4.介護報酬請求事務技能検定
- 5.介護事務実務士
それぞれの資格について、詳しく見ていきましょう。
1.介護事務認定実務者
介護事務認定実務者の認定を受ければ、介護事務やレセプト作成の基本知識とスキルがあることを証明できます。資格の種類によっては、受験対象となる条件として介護の実経験が必要なものが多いですが、この資格では不要です。未経験者にとってトライしやすい資格といえます。
2.ケアクラーク
ケアクラークは「一般財団法人 日本医療教育財団」が主催する民間資格です。ケアクラーク技能認定試験には学科試験と実技試験があります。学科は選択問題の出題が25問で実技は介護給付費明細書作成が2問です。受験対象の条件はなく、誰でも受験できます。
3.介護事務管理士
介護事務管理士は福祉施設や医療機関などの介護サービスを提供する施設や事業所で、レセプト業務や会計、受付などを担当する事務能力を証明する資格です。
この資格は2000年にスタートした日本初の介護事務者の資格試験として業界内で認知され、有資格者は全国の介護の現場で活躍しています。
4.介護報酬請求事務技能検定
介護報酬請求実務技能検定は介護事務や医療事務、調剤事務の講座を運営する「日本医療事務協会」が認定する民間資格です。
学科試験と診療報酬明細書作成の実技試験があります。受験対象者の条件は、日本医療事務協会認定の介護事務講座の修了者、もしくは受験申請のあった高校・専門学校・短期大学・四年制大学の学生であることです。
5.介護事務実務士
介護事務実務士は「特定非営利活動法人 医療福祉情報実務能力協会」が主催する認定資格です。学科試験が20問、明細書作成が3問です。
協会の教育指定校における団体受験のみ実施されています。この資格は試験に合格する以外にも、指定の通信講座の修了をもって資格の取得が可能です。
介護事務のやりがい
介護事務は利用者をサポートする意味で社会貢献度があるだけでなく、介護の現場で活躍する多くの関係者のさまざまなニーズに応えられる、やりがいある仕事です。
また介護事務は正社員やパートタイム、テレワークなどのさまざまな働き方で従事でき、可能性が高い仕事です。「事情があってフルタイムでは働けないけれど、仕事を前向きにしたい」という方にとってもおすすめできます。
デスクワークがメインの仕事なので、体力的な負担は心配ありません。また夜勤もなく、ワークライフバランスが取りやすい仕事ともいえるでしょう。専門職としてのキャリアを深めながら、長く安定して働くことができる仕事です。
介護事務の給料事情
介護事務の求人情報を概観すると、事務職員の平均的な常勤での給与額はおおむね23万円台です。同様に介護職員は24万円台、生活相談員や支援相談員も24万円台、介護支援専門員は27万円台となっています。
これらはあくまでも平均的な給与額なので、役職の有無や資格の種類、勤続年数などにより異なるでしょう。デスクワーク中心であり夜勤などの不規則な勤務がないことも考え合わせると、悪い条件ではありません。
介護事務に向いている人のタイプ
介護事務は基本が計算を伴うデスクワークなので、数字に強い方やPC操作が得意な方は向いています。また利用者の方の受付や電話に対応したり、違う職種のスタッフたちと連携しながら仕事を進めたりするので、人とコミュニケーションをとることが上手な人に向いているでしょう。
やりがいと安定が得られる介護事務を目指そう
介護事務は専門的知識と正確な作業が求められます。業務の範囲も広いので、簡単な仕事ではありません。しかし利用者やスタッフをサポートするやりがいがあります。無理せず長く勤められるため、安定した収入も得られるでしょう。
しっかり学んで身につけ、生涯を通して介護保険のスペシャリストとして生きていける介護事務を目指しましょう。

あなぶきメディカルケア株式会社
取締役 小夫 直孝
2011年 4月 入社 事業推進部 配属
2012年 4月 第2エリアマネージャー(中国・九州)
2012年11月 事業推進部 次長
2015年 4月 リビング事業部 部長 兼 事業推進部 部長
2017年 10月 執行役員 兼 事業推進部 部長 兼 リビング事業部 部長
2018年 10月 取締役 兼 事業本 部長 兼 事業推進部 部長
2023年 10月 常務取締役 兼 事業本部長 兼 事業推進部 部長