ご入居者様エピソードご入居者様エピソード「ありがとうを伝えたい。」ご家族様、ご入居者様、スタッフの物語

エピソード02ご家族様の想いに応えたくて

ご入居者様の長女M様より、お問い合わせがあったのは夏の終わり頃でした。
「父が自宅で倒れて入院しました。食事を食べなくなり病院では経管栄養を進めています。ですが、もう一度食べられるようになってほしい。」

M様は県外在住。時々高松に帰って来られるが、普段から両親の介護に関わるのは困難。
アルファリビング高松松縄では、ご入居様を医療面でもサポートできるよう、24時間通しての訪問看護を提供しています。あなぶきの介護ホームページを見て、「アルファリビングであれば何とかしてくれるのではないか。」そう思ったそうです。

ご家族様の想いをチームの希望にのせて

ご本人様は夫婦二人暮らし。M様の話によると、物忘れの進行から徐々に活動意欲が低下し、次第に食事を召し上がらなくなっていった為、体調を崩したとのことでした。

高齢者世帯では、調理ができなくなってくると食事をスーパーのお惣菜で済ませることも多くなり、栄養も偏りがち。ご本人様は十分な水分も摂取できておらず、奥様もその状態判断がつかず、夫婦での生活は危険な状況でした。

私自身、この相談を受けた時に「健康面や、生活の安全・安心は保証できる。しかし、もしご本人様の意欲が上がらなければ、再び口から食事を召し上がれるようになるのは困難だろう。」と感じたのが最初の印象です。

ご入居前、その時のご本人様の状況やご家族様の想いをスタッフに伝えました。そのとき、訪問看護のチームが「家族の思いを叶えてあげましょう。」と前向きに挑戦する気持ちをもってもらえたことが嬉しかったのを覚えています。

ご本人様は、活動意欲は低下しているものの、幸いにも嚥下機能(食べたものを飲み込む力)はまだ残っていたので希望は残っていました。

不安が積もる日々を乗り越えて

退院直後は3食とも経管栄養での注入食でないと体調は維持できない状態。
そんな中、1日1食から経口摂取をチャレンジ開始。
最初は数口だけ口に運んで手を止めてしまう状況でした。

スタッフが声をかけても“欲しくない”といった様子。無理に食べて頂くわけにもいかない。
果たしてご本人様は「再び食べられるようになりたい。」と思っているのだろうか?
この活動はご本人様の為になるのだろうか?
そんな不安が積もる日々が当初続いていました。

問題はそれだけではありませんでした。
普段から日中は起きて過ごすことが少なかったせいか夜眠れず、夜間に活動しようとベッドから転落することもあり、怪我の心配や、昼夜逆転の改善などの課題もありました。

そこで訪問看護チームは、毎日の経口摂取のリハビリだけでなく、“日中の活動”を増やす取り組みにも力を注ぎました。

まずは、座って過ごす時間を30分取り、その後1時間と増やしていき、徐々につかまり立ちを。
そして、数歩あるけるようになると、さらに活動を増やしていきました。
最終的には、歩行器を使って歩行訓練ができるまで体力が回復。
日中の活動量が増えると、昼夜逆転も改善されてきました。

そんな中でスタッフとの信頼関係も生まれ、言葉数も増えてきました。
やがてご本人様からの要望も出てくるのに伴い、だんだんと食欲も出てくるようになりました。

良いケアをするために、私たちができること

私たちが意欲低下の改善の為に用いるケアは、バランスの取れた栄養、生活リズムの改善、適度な運動、他者との会話、など。
それらが上手く提供できた結果、ご入居から3ヶ月経った時には、1日2食召し上がるようになり、全量摂取した際には経管栄養を中止できるまでになりました。
自然と表情も明るくなり“本人らしさ”を取り戻せたように思えます。

ご本人様の状態の変化や、その都度顕在化する課題をチームで話し合いながら今日までケアを提供してきましたが、そこに至るまでに何より一番努力をしてくださったのはご家族様です。

長女のM様が高松に足を運んで会いに来てくださり、奥様も毎日ご本人様に話し掛けてくださいました。

M様が、日々の変化を見られた上で、「父が再び食事を食べられるようになったことが、とても嬉しい。」とおっしゃっていたのが印象的でした。

良いケアを提供する為には、ご本人様の想い、ご家族様の想い、ケアスタッフの想い、医師の治療方針などが同じ方向に向くことが必要です。

私たちケアスタッフの力は、ご本人・ご家族の想いに手を添える程度なのかもしれません。しかし、その想いを引き出し形にしていくには、ご家族様との密な連携も必要不可欠です。

アルファリビングでは、このM様の事例だけでなく、全てのご家族様に“近くにいなくとも、手に取るように様子が分かる安心感”を持って頂けるよう努力しております。

それを実現できる、訪問介護・訪問看護 は最高のチームだと思っております。

 

最後に

いつか訪れる人生の最期。その人が自分らしく生き、後悔なくその人らしい選択を実現できる、そんな場所でありたい。
そのような想いのあるアルファリビングを、チーム一丸となってこれからも作り続けていきたいと思います。

施設長(アルファリビング高松松縄)

谷本 周治

平成21年8月 入社
平成22年8月 ALI高松百間町 介護スタッフ
平成24年11月 アルファデイサービスセンター伏石 管理者
平成26年8月 ALI高松松縄 副施設長
平成27年1月 ALI高松松縄 施設長

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