ご入居者様エピソードご入居者様エピソード「ありがとうを伝えたい。」ご家族様、ご入居者様、スタッフの物語

エピソード03最期は病院でなく夫婦で過ごしてほしい

アルファリビング川西能勢口駅前へ80代の奥様がご長男様とお二人でご相談に来られたのは、まだオープン間もない頃。
奥様はまだお元気そうに思えたため、今後の参考にお越しいただいたのかと思いきや、ご相談は入院されている旦那様についてとのこと。夫婦二人で入居できないか、というものでした。

肺炎で入院されていたお父様ですが、極度の病院嫌いだそうで、点滴を抜いたり食事を全く食べなかったりといった行動の数々に、ご家族も大変お困りの様子でした。(ちなみに認知症はなく、完全にご自分の意志で抵抗されていたそうです)
さらに、検査で肺がんが見つかり、おそらく治療は難しいだろうという診断を受けたそうで、であれば最期は病院でなく夫婦で過ごしてほしい、というご長男様のご意向でした。

ご夫婦お隣どうしの生活

さっそく病院へ訪ねますと、かなりお痩せになった無精髭の旦那様とお会いすることができました。 旦那様は「退院できるのであればどこへ行くのでも構わない」と仰られ、病院も「治療をしないのであればいつ退院してもいい」とのこと。
受け入れ可能であればすぐにでもとのことで、大急ぎで段取りをして契約、そして入居となりました。
最初に旦那様が希望されたタバコをご長男様が買ってきて、それを咳き込みながら吸っていらした姿がとても印象的でした。

こうして、ご夫婦お隣どうしの生活が始まりました。
奥様はレストランでお食事をされることもありましたが、旦那様は基本的にはお部屋でお食事をされました。
職員とも少しずつ信頼関係ができ、気分がよければたまにレストランにおいでになることもありました。
旦那様がそのような和やかな時を過ごされるようになったことを喜ばしく思っていたのもつかの間、病状は少しずつ悪化していき、自分でトイレへ行くことがままならない状態から、やがてほとんど立てなくなり、オムツとなりました。
父親としてのプライドからか、奥様をはじめとしたご家族にはオムツ交換や排泄介助をさせず、また奥様以外は部屋の外に出てもらうようにされていました。
また同じ頃から食事が喉を通らなくなり、奥様が献身的にお世話をされていました。
毎日、お子様やお孫様の誰かがお越しになり、旦那様のお部屋は賑やかでした。
やがていよいよ座ることもできなくなりベッド上で寝たきりの生活になり、口にするものも少しのゼリーや水分を中心としたものとなりました。

最後まで一緒に過ごして

旦那様が以前「死ぬのは自宅がいい」と言っていたと聞き、最期を自宅でお迎えいただけないかと考えました。
ケアマネージャーさんとも相談しドクターの判断の上で、「あなぶきの訪問介護」、外部訪問看護、ドクターの往診を自宅で提供できるように段取りをし、介護タクシーも手配し、いよいよ自宅に戻るという日の朝、旦那様は静かに息を引き取られました。

旦那様はお亡くなりになる前日、寝たきりの状態になっていたにも関わらず「座る」と仰るので、椅子に座っていただき、奥様と食事をされました。
座られたのはほんの10分程度、召し上がったのはゼリーをほんの数口でしたが、職員もびっくりして、慌ててカメラを取ってきて写真を撮りました。

最期の朝も、奥様に「おはよう」と声をかけたあと、奥様が洗濯しに席を外した時に静かに人生を終わられました。実にこの方らしいとしみじみ思いました。
ご入居されてから1ヶ月半でのことでした。

ほんの短い間のことでしたが、アルファリビングで大好きなタバコを吸っていただき(入居初日に吸われたのが最後のタバコでした)、亡くなる前日には奥様とテーブルで食事をとり、自宅に戻る朝に静かに永眠される…とても深く記憶に残る出会いでした。

奥様からは「主人と最後まで一緒に過ごせて良かったです」とお礼を言っていただき、その後解約されてご自宅へ戻られました。

 

最後に

本人と家族の思いをできるだけマッチングさせて、最期の時までその人らしく過ごせるようにチームで支援するを目指し、地域No1と皆様から評価されるようにがんばりたい。

近畿エリア エリアマネージャー

児玉 智

2014年10月 入社(高松にて勤務)
2014年11月 アルファリビング岡山後楽園 施設長(開設準備・運営)
2015年 5月 アルファリビング川西能勢口駅前 施設長(開設準備・運営)
2016年 2月 アルファリビング姫路城西 施設長(開設準備・運営)
2017年 1月 近畿エリア エリアマネージャー

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