ご入居者様エピソードご入居者様エピソード「ありがとうを伝えたい。」ご家族様、ご入居者様、スタッフの物語

エピソード04お父様本来のやさしさが戻って

C様のお父様がアルファリビング広島中広に入居される前は、福山の施設にご入居されていました。
最初はお母様もご一緒に入居されていましたが、その後1ヶ月程度でご自宅に戻られました。お母様が毎日のように面会に来られていた間は特に問題はなかったのですが、お母様の体調の関係で面会の頻度が減り、やがて面会ができなくなっていくにつれて、お父様の精神状態が悪化したそうです。
C様夫妻も週に1度は面会に行っていましたがお母様の面会の機会が減るにつれ不穏(※介護用語で、行動が活発になり落ち着きがない状態のことを言います)となり、本来はおやさしい性格の方なのに大声を上げたり職員に暴力を振るうなどの行動を起こすことが増えていきました。
そして、とうとう福山の施設では生活できなくなってしまったということでした。
このような事情から、広島在住のC様のご自宅近くにアルファリビング広島中広があることもあり、私どもへ転居の相談にこられました。

お父様のためにできること

環境が変わることがお父様にとってよい影響を与えるのであればいいのですが、そうならない可能性もないわけではありません。しかし、アルファリビング広島中広のアットホームな環境…常に食堂に誰かがいて、職員とも入居者様ともコミュニケーションを取れることは、おそらくいい影響となるのではないかと考えました。また、C様のご自宅が近いことでご家族が毎日面会に来ることができることも考慮し、お父様の受け入れをさせていただきました。

アルファリビング広島中広での生活が始まってからもしばらくは、不穏な状態が続いていました。 ご家族様は毎日のように面会に来られていたのですが、職員や他の入居者様など、初めて見る顔ばかりで不安が大きかったようです。
介護拒否や暴力、罵声を浴びせるなどの様子に、職員はもちろん私自身もこの先どのようになるのかと、当初は不安を感じておりました。

そこで、私たちはご家族と一緒にお父様のためにできることを一緒に考えました。
お部屋の整備、日常の活動、デイサービスへの通所など、お父様に関わる方全員で知恵を絞り、支援をいたしました。
お父様はドライブが大好きだということで、ご家族様はお父様を毎日1時間のドライブへお連れになりました。車に乗っている時は景色を楽しまれている様子でした。ご家族様が不在の時に不穏が収まらない時は職員がドライブをお連れさせていただきました。
また、心療内科へ受診し、薬の調整を試みたりもいたしました。

そうして、徐々にですが精神的にも安定している状態が増え、笑顔も出てくるようになりました。もちろん波はありましたので全く不穏でなくなったわけではありませんが、例えば夜間に不穏が続くときは食堂におりて一緒にテレビを観たり、暖かい飲み物を飲んたりして一緒に過ごすなど、職員全員がお父様に寄り添って接するようにいたしました。また、ほかの入居者様もお父様に声をよくかけてくださったこともあってか、徐々に職員や環境に慣れていかれ、やがて穏やかになられました。
こうしてお父様本来のやさしさが戻っていき、笑顔も増えて楽しく生活されるようになりました。

笑顔の絶えない日常生活

デイサービスにも週3回程度通われ、転居当時よりも元気になられました。
入居中に体調不良や転倒により入院を余儀なくされることもありましたが、できるかぎり入院させたくないというご家族様の要望もあり、またご家族様と協力しながらの支援により、退院後もすぐに元の生活に戻ることができました。
こうして、お父様ご自身に寄り添ったお父様らしい生活を継続することができました。

こうして精神的には安定した生活を送ることとなりましたが、年齢を重ねるごとに徐々に体力が落ち、歩行も不安定となり、車椅子に頼ることが増えていきました。
それでも笑顔の絶えない日常生活を送られていましたが、97歳となる年の夏前に食べられるものも少なくなり、やがてゼリーなどのお好きなものしか口にしなくなりました。そして、最期の時を職員・家族・主治医の皆で関わり、看取り介護をさせていただくこととなりました。
食事介護の際には穏やかに、笑顔で、食べてくださいました。
職員は、少しでも時間があれば居室に訪問し、手を握り声をかけ安心していただけるよう接しました。

最期は本当に穏やかに、静かに息を引き取りました。
アルファリビング広島中広にお越しいただいて3年が経った頃でした。
お亡くなりになった夜に、施設からご自宅のある福山へお帰りになられました。

C様のお父様の介護は、大きな不安からのスタートでした。
様々な困難がありましたが、1つ1つ乗り越えていくことで自分自身、そして職員一同が大きく成長させていただきました。それらは全て、私たちの大切な糧となっています。

「私たちは介護の仕事をしているのだ」ということを改めて認識させていただいた、心に残る方のお一人です。
この方の介護こそ、職員・ご家族が一致団結してできた介護であったと思います。

最後に

いつか訪れる人生の最期。その人が自分らしく生き、後悔なくその人らしい選択を実現できる、そんな場所でありたい。
そのような想いのあるアルファリビングを、チーム一丸となってこれからも作り続けていきたいと思います。

施設長(アルファリビング広島観音本町)

石川 匡一郎

平成24年2月 入社
平成24年2月 アルファリビング広島中広 管理者候補
平成24年5月 アルファリビング広島中広 施設長
平成28年10月 アルファリビング広島観音本町 施設長

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