ご入居者様エピソードご入居者様エピソード「ありがとうを伝えたい。」ご家族様、ご入居者様、スタッフの物語

エピソード05なんか、昔に戻ったみたい

東京で暮らしていたS様が、アルファリビング鹿児島上之園へ入居されることとなりました。
実はこの時、アルファリビングにはすでにお兄様が入居されていました。3兄弟の次男であるS様がお兄様とお会いするのは、実に13年ぶりとのこと。

入居当日S様は東京から鹿児島までの旅にお迎えサービスをご利用になられたので、お迎えに上がったスタッフもご一緒させていただくこととなりました。道中、S様のこれまでの生活や趣味、これからしたいことなど、貴重なお話から笑い話までたくさん話してくださいました。お兄様にお会いできることが一番の楽しみだというお話も。

13年ぶりに3兄弟が揃われた瞬間

鹿児島中央駅でアルファリビングのスタッフがお出迎え。
アルファリビングに到着すると、玄関では三男である弟様ご夫妻がお待ちになっており、久々の再会を喜ばれていました。
お部屋へご案内をして一息ついたのち、おふたりをお兄様の居室へご案内いたしました。

しかし、S様たちが居室に入りお兄様の様子をご覧になった時、S様の様子が一変いたしました。
お兄様の状態が、S様が考えていたよりも良くなかったのです。
一言「兄さん、年をとったな…」と仰ったきり声がでなくなり、
そして、S様の目から1粒、2粒…と涙がポロポロと流れていきました。

1分ほどの沈黙ののち、口を開いたのはお兄様でした。
「よくきたな。ここでの生活は楽しいよ。ここで一緒に終活をしよう!」
それを聞いたS様は、手で顔を隠し、無言で頷かれました。
そして、兄弟で手を握られました。

13年ぶりに3兄弟が揃われた瞬間。
その光景に、私も同席していたスタッフも我慢できず涙が…。

13年ぶりの再会を、ここアルファリビングでしていただけたこと。
お兄様の「ここでの生活は楽しい」「ここで一緒に終活をしよう」の言葉。
私たちにとって大変嬉しく、印象深いことでした。

なんか、昔に戻ったみたい

アルファリビングでの生活が始まると、よくご兄弟でご一緒に過ごされていました。
「今まで一緒に過ごすことが少なかったから…なんか、昔に戻ったみたい」
と、お兄様が仰っていました。



穏やかに日常生活を過ごしていく中、やがてお兄様の病状が悪化していきます。
アルファリビングで看取りをさせていただくこととなり、その際に三男の弟様より
「少しでも多くの時間を一緒に過ごしたいのですが構いませんか」
とお申し出をいただきました。
こうしてご兄弟3人で時間を大切に過ごされながら、お兄様はその時を迎えました。

私は、アルファリビングはご入居される方にとって「その人らしらを大切に」「自分らしい生活を送れる」もうひとつの「家」であると自負しています。
お兄様の「なんか、昔に戻ったみたい」という言葉を聞いて、ご兄弟で一緒に過ごせる住まいを提供させていただくことができ、多少なりとも入居者様のお役に立てたことを嬉しく思いました。

実は「終活」という言葉を聞いた時、切ない気持ちになりました。
しかし、ご本人様の「終活」が心残りのないものとなるように、私達スタッフが「より質の高いサービス」「その人らしい生活を過ごしていただくための環境創り」を提供できるよう日々前進していきたいと思います。

最後に

「アルファリビングでよかった」「あなた達でよかった」と思っていただける住宅系施設であり続けるために・・・
入居者様のニーズに合わせて、これからも生活のサポートに懸命に取り組み、介護・看護職員、セラピスト等の専門職がチーム一丸となり地域の方々とも連携を取り成長し続けます。

施設長(アルファリビング鹿児島上之園)

中井 康貴

2015年1月~ 介護職員として入社(配属:アルファリビング鹿児島上之園)
2015年4月~ サービスリーダーとして勤務(配属:アルファリビング鹿児島上之園)
2016年2月~ 施設長(配属:アルファリビング鹿児島上之園)

取得資格:介護福祉士、社会福祉士
受賞歴:2016年度 施設長賞

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