あなぶきの介護・特集記事

知っておきたいデイサービスのあれこれ

  • 「健康だと思っていた親が倒れて介護が必要になった」
  • 「今までは家族で介護していたけれど、誰かの力を借りたい」
  • 「家族が自分の介護を負担に思っているようだ…」

「介護」というものはまだ先だと思っていても、実際には急に必要となることが多いものです。
そのような状況の中、選択肢の1つとして「デイサービス」があります。

デイサービスとは、日帰りで利用できる介護サービスです。
在宅での介護を考える場合、デイサービスはご本人さまやご家族さまにとって大きな助けになることでしょう。

ここでは、デイサービスを利用したい…とは思ってはいるけど、

そもそもデイサービスってどんなものなの?
デイサービスを選ぶポイントはどこなの?
どうやって申し込んだらいいの?


といった疑問をお持ちの方のために、デイサービスを受けるための流れ・デイサービスの選び方をはじめ、
実際にデイサービスを利用されている方・施設スタッフのお話も伺いながらデイサービスについてを様々な角度でご紹介します。

ぜひ、デイサービスを検討する際の参考にしていただけたらと思います。

デイサービスを受けるためには

デイサービスを実際に利用するために、まずは要介護認定を受ける必要があります。

要介護認定

要介護認定とは

その人に介護が必要か、介護が必要だとしたらどの程度の介護が必要なのかを認定するものが「要介護認定」です。デイサービスを利用するためには、要介護認定が必要です。
介護認定は、軽度な要介護1から重度の要介護5までの5段階と、介護までは必要ない要支援1~2という全部で7つの段階に分かれています。このうち、要介護1〜5が「介護給付」、要支援が「予防給付」となっており、それぞれのレベルに応じて受けられるサービスが異なります。

要介護認定の流れ

要介護認定の申請は、市区町村役場の窓口や地域包括支援センターで行います。申請後は、1次判定と2次判定の2段階で審査が行われます。
1次判定ではまず職員が自宅を訪問して、申請者本人や家族と面談して聞き取り調査を行います。主治医やかかりつけ医がいる場合は意見書を提出してもらい、それらをもとにしてコンピューターが7つのレベルに分類します。ここまでが、1次判定です。
2次判定では、1次判定の結果をもとに介護認定審査会という機関が審査を行います。この結果によって、要介護認定が承認されるか、承認される場合の要介護度はいくつなのかが判定されます。

デイサービスの利用の流れ

要介護認定が下りてからデイサービスが利用できるまでの流れについては、以下の通りです。

ケアプランの作成

デイサービスの利用条件を満たしたら、次は介護を受ける人の状況や環境に応じて、どのようなプランが最適なのかというケアプランの作成に移ります。自分でケアプランを立てることもできますが、専門的な知識が必要になるため、一般的にはケアマネージャーに作成を依頼します。

ケアプランはケアマネージャーが一方的に立てるものではなく、利用者や家族と話をし、どんな生活を送りたいか、どんなことで悩んでいるかなどの聞き取りを行ってプランを立てていきます。週に何回デイサービスに通うのか、そこではどんなことをするのかなどを具体的に決めていくのがケアプランです。

事業所の選定

ケアプランが決まったら、そのサービスを受けられる事業所を選定します。デイサービスの他にも訪問介護などを利用することもありますので、サービス毎に事業所が異なる場合はそれぞれ契約を結ぶことになります。担当となるケアマネージャーが決まっている場合は、契約の段取りなどもケアマネージャーに任せられるので安心です。

利用する事業所が決まったら、ケアマネージャーから事業所に対して利用申込を行い、そこで担当者会議が開かれることになります。担当者会議では、ケアマネージャーや事業所の担当者などが集まり、サービスや利用者の情報についての共有や確認などが行われます。

契約後、デイサービスの利用開始

最終的な調整が済んだら、事業所と契約し、ケアプランにも同意をします。これが終われば、晴れてデイサービスの利用開始となります。

デイサービスは、受けたいと思ってもすぐに利用が開始できるわけではなく、まずは要介護認定の申請を行うところから始めなければなりません。介護が必要かもしれない……と感じたら、できるだけ早い段階から準備を進めておきましょう。

デイサービスを選ぶポイント

現在、日本でデイサービスを提供している施設数は約4万店舗ほどあり、そのサービスも施設により注力しているものが違い、多岐に渡っています。

  • リハビリ特化型デイサービス
  • 認知症対応型デイサービス
  • レスパイト型デイサービス
  • アミューズメント型デイサービス
  • 入浴特化型デイサービス

など、いろんなタイプのデイサービスがあります。
ただし、タイプが一緒なら一様に同じサービスがある訳ではなく、実際の内容は施設によって様々であるとお考えください。

ポイント1 目的を明確にする

デイサービスを選ぶ大きなポイントは、「ご本人の目的」と「ご家族の目的」を明確にしておくことです。
どのような目的をもってデイサービスを利用したいのか、それにより希望するサービス内容や時間帯などが変わってきます。

お互いの目的をはっきりさせた上で、その目的に沿っているか・利用時間は半日がいいのか全日がいいのか、
そういうことが見えてくることによって、自ずと条件にあった施設を絞ることができると思います。

ポイント2 優先順位を決める

サービスを選ぶにあたって、目的の中のどれを優先したいかを決めておきましょう。
全ての希望が叶えば言うことはありませんが、全て完璧に、というのはなかなか難しい場合があります。
なので、「これだけは譲れない」というものを優先して探すことで、施設が探しやすくなります。

ポイント3 実際に見学・体験してみる

そして、ある程度慣れてきたら実際に見学してみましょう

サービスを選ぶにあたって、目的の中のどれを優先したいかを決めておきましょう。
全ての希望が叶えば言うことはありませんが、全て完璧に、というのはなかなか難しい場合があります。
なので、「これだけは譲れない」というものを優先して探すことで、施設が探しやすくなります。

  • スタッフの配置がどうであるか(利用者に対する人数配置など)
  • どのようなサービスを行なっているか
  • 職員の対応が丁寧かどうか
  • 利用者の雰囲気がどうか

などをチェックしてみるといいでしょう。
また、ご利用者やご家族の方が気にしている部分も実際に確かめることをおすすめいたします。

以上、3つのポイントを基本にデイサービスを探すと良いと思います。 また、すでに相談できるケアマネージャーの方がいるなら、アドバイスをもらうのも良いでしょう。

デイサービスの様子を取材しました

ということで、実際にデイサービスを見学してきました。
今回、お邪魔させていただいたのは「アルファリビング高松伏石サンフラワー通り」さんの半日デイサービス。
利用者さまが普段、デイサービスでどのようにお過ごしなのか、ちょこっとのぞいてきました。
デイサービスのタイムスケジュールと合わせてご覧いただけたらと思います。

デイサービスの様子

  • 1. お出迎え

    まずはじめに、施設スタッフがご自宅に訪問し、デイサービス施設まで送迎してくれます。
    ご家族様が送り迎えしてもいいそうですが、自宅まで来てくれるのはやっぱりうれしいですね。

  • 2. バイタルチェック

    デイサービスのスタートは、健康状態を確認するためのバイタルチェックから始まります。
    毎回バイタルチェックすることで、ちょっとした体調の変化なども気付きやすいわけですね。

    スタッフの方がおひとりおひとりに笑顔で話しかけながらチェックを行っているのが印象的でした。

  • 3. 本日のメニューを確認・ラジオ体操

    その日の流れについてのお話、その後にラジオ体操を行います。皆さま各々の体の状態に合わせて、できる範囲で体操をされていました。

  • 4. 指と手の体操、肩回し、深呼吸など

    続けて、手と指の体操などを行っていました。手先を動かすことで、様々な効果があるそうです。

  • 5. レクリエーション

    この日は、皆さんでカレンダーを作っていました。色鉛筆で丁寧に色を塗られて、素敵なカレンダーが出来上がっていました。

    スタッフの方と談笑しながら作ってるご利用者さまもいらっしゃいました。

  • 6. おやつ

    お楽しみのおやつタイムです。この日はたこ焼き。
    ご利用者様のお話では、先日はたこ焼きをみんなで作ってとっても楽しかったそうです。
    デイサービスでたこ焼きパーティーができるのはいいですね!

  • 7. 脳トレ

    おやつの後には脳トレの時間がありました。
    みなさん、時折笑いながらも真剣に取り組みされていましたよ。